2009年2月20日金曜日

書評「パイの物語」(ヤン・マーテル著、唐沢則幸訳、竹書房) 1800円(税別) 


書評「パイの物語」(ヤン・マーテル著、唐沢則幸訳、竹書房) 1800円(税別) 
 

全世界を揺るがしたベストセラーです。この本を読んだきっかけは、ブログ「ハーバード大学医学部留学・独立日記http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/blog-entry-310.html」を読んだことでした。

このブログを読んでから、実際に小説を読んだくせに、私は実はリチャード・パーカーが何者かさえもよくわかっていなかったのです。

読み終わって、以前に読んだ池澤夏樹著「夏の朝の成層圏」のほうが面白かったなあ、とおもいました。そして、その感性は、私の特徴なのだと気がついたのです。

要するに、私は海の上で漂流しての毎日を読んで楽しいとは思えないのです。海があまり好きではないのかもしれないですが。ここはよくわかっていないですが。

私はむしろ、漂流し終えてその後でどんな生活を営むか、どんな毎日を見出していくかが、大事と思えるし、それが好きなのです。

だからこそ、私はロビンソン・クルーソーが好きですし、「15少年漂流記」の15人の少年が織りなす人間模様が好きなのです。

そして、池澤夏樹の前述の小説も同じ。南の島での生活と、人間同士がどのように生活を織りなすのか、それが非常に面白いのです。

池澤夏樹の場合、自然保護や自然礼賛の要素が強いけれど。

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