先日の外来で、いつも来ている方がお子さん(お子さんも外来に来てくれていますが)の学校のことを相談してくれました。
聞けば、そろそろクラスが編成されるけれども、兄弟の情報で「この先生だけは、うちのこの子とあわないな」という方がおられて、その先生が担任にならないようにずっと、悩んでいるということでした。
私としては、学校に相談に行けばいいのでは?と思ったのですが、その方にとって学校とは敷居が高くて、相談に行きにくいのですということでした。
思いきって旦那さま(=お子さんのお父さん)と行っては?と提案したところ、その方にとっても意外だったようですが、「やってみます」と言ってくれました。
そして、つい最近。
旦那さま(=お子さんのお父さん)も、一緒に学校に相談に行ってくれて、その方をフォローしながら話をしてくれて、とてもいい感じで学校側とお話ができました、と報告をくれました。
うれしかったです。
というのも、この方と旦那さまの関係が改善すれば、この方の状況も、お子さんの状況もきっと良くなる、と思っていた方だったので・・・。
思っていた以上に旦那さまが動いてくれて、この方も旦那さまのいいところを再発見したようでした。
次には、そろそろ私がお会いしたい、と旦那さまに伝えるのは、どうかなあと欲張ってみたりして…。
いやいや、焦りは禁物ですね。
またいい報告が聴きたいですが、そのために何をしたらいいのか、熟慮しなくては、と思えました。
2009年3月11日水曜日
書評「はじめに読むアスペルガー症候群の本」 榊原洋一著

書評「はじめに読むアスペルガー症候群の本」 榊原洋一著 ナツメ社 1200円(税別)
イラスト満載で、アスペルガー症候群のことが少しでも分かりたい!という人にはぴったりです。ニキ・リンコさんや藤家寛子さんの著作をよんでかなりアスペ ルガー症候群にたいして、とっつきやすい印象をもっていた私ですが、いつになっても「三つ組の障害」が覚えられずに苦慮していたので、イラストならいいか な?と思い、購入した本でした。
イラストがかわいらしくて、読んでいても、わかりにくいという嫌な感じがないところがこの本の魅力です。
いえ、確かに発達障害というものはわかりにくい、という実感は残っているのですが、診断の部分で図があって、その図が私の普段思っていることを的確に表していて、私の描く図と同じだったので、安心したなあという感じでした。
親御さんが持っていて、学校と一緒に読みあったりすればとてもいいのではないでしょうか?
アスペルガー症候群とひとくちで言っても、この本にあるような対応ではうまくいかない子供もいます。それはそうなんですが、将来に関することも書かれているので、アスペルガー症候群とかかわりのある人たちにとっては必携ではないでしょうか。
2009年3月9日月曜日
2009年3月8日日曜日
書評「ツレと私の「たいへんだ!」育児」 細川貂々著

書評「ツレと私の「たいへんだ!」育児」 細川貂々著 文藝春秋 952円(税別)
息子の育児を思い出して、その共通点と、私の息子の育ち方に対する疑問がかなり氷解した本でした。
特に「手と手を合わせて」「夜泣きのおかげ!?」「ボク、きたえてます②」が、なるほど!でした。
我 が家の息子も、ちょうどちーとくん(細川さんの息子さん)と同じころ(0歳4カ月頃)に、手と手を合わせていました。我が家では、保育園の何かだろうと思 いこんでいたのですが、保育園に行っていないちーとくんも同じことをしているのなら、それは、やはり手の器用さを養成しているのかもしれません。
我が家で息子が夜泣き後に、やれることが増えているかどうか私にはよくわかりませんでした。というのも、息子はあまり夜泣きをしなかったので・・・。でも夜泣きの後に成長しているのだとしたら、夜泣きをしても、「必要なのだな」と納得できます。
筋トレみたいなことはあまり息子はしませんでした。ちょうど立てる→歩けるの時間差がほとんどなかったので、筋トレはその前に転がることで何とかしていたのかもしれません。
やはり子供は一人ひとり違いますが、共通点もあるので、他の人の育児を知るのは安心感があります。そういう点でこの本はお勧めです。
2009年3月5日木曜日
依存症のカジュアル化
昨日はOと言う地区で講演をしました。
なぜかひさしぶりに緊張してしまいました。おそらく、初めての講演場所で、初めての人たちばかりでしかも、地域の名士さんたちの前での講演だったからと思います。。
もっといえば、私の父母くらいの年齢の人たちに偉そうに講演するのに、気が引けてしまったのです。
でも結果的には喜んでもらえて、ほっとしました。
そこは保健師さんも初めての人で、かなり緊張・・・。でも、意外なつながりがあって、かなり近い気持ちになれて、帰る頃にはほっとできました。
講演タイトルは、「すべて依存症から始まる」。われながら、大胆にすべての精神疾患を依存症(アルコールも含む)に結びつけたものだ、と感嘆してしまいました。
日本の依存症罹患人口は、少なく見積もられすぎていると私は思うのです。それだけに、自分のことを依存症である、と自覚できる人は貴重です。
昨日、講演していて思ったのだが、今は「私はうつ病です」と言うことはかなりカジュアルに語れるようになったけれども、ただ、「私は(アルコールを含む)依存症です」というのは、一世一代の秘密をいうくらいの勇気がいるのです。
これをカジュアルにできれば、と私は思っています。
その最初のひとつが、この講演だろうと思えたのでした。
なぜかひさしぶりに緊張してしまいました。おそらく、初めての講演場所で、初めての人たちばかりでしかも、地域の名士さんたちの前での講演だったからと思います。。
もっといえば、私の父母くらいの年齢の人たちに偉そうに講演するのに、気が引けてしまったのです。
でも結果的には喜んでもらえて、ほっとしました。
そこは保健師さんも初めての人で、かなり緊張・・・。でも、意外なつながりがあって、かなり近い気持ちになれて、帰る頃にはほっとできました。
講演タイトルは、「すべて依存症から始まる」。われながら、大胆にすべての精神疾患を依存症(アルコールも含む)に結びつけたものだ、と感嘆してしまいました。
日本の依存症罹患人口は、少なく見積もられすぎていると私は思うのです。それだけに、自分のことを依存症である、と自覚できる人は貴重です。
昨日、講演していて思ったのだが、今は「私はうつ病です」と言うことはかなりカジュアルに語れるようになったけれども、ただ、「私は(アルコールを含む)依存症です」というのは、一世一代の秘密をいうくらいの勇気がいるのです。
これをカジュアルにできれば、と私は思っています。
その最初のひとつが、この講演だろうと思えたのでした。
2009年3月3日火曜日
2009年3月2日月曜日
書評「他の誰かになりたかった」(藤家寛子著 花風社)

書評「他の誰かになりたかった」(藤家寛子著 花風社) 1600円(税別)
アスペルガー症候群と診断された本人の自伝です。少し読みにくかったです。
というのも、「~だ」「~である」調や「~です」「~ます」調ではなくて、口語調で書かれているので、目の前にその人がいるかのようなリアルさはあるのですが、それだけに全般的に距離感が取りにくい本でした。冷静になれない、という私の問題だと思いますが。
ただ、著者が書いているように家族の中で祖父とのつながりがあったからこそ、人とのつながりを求めていけたという部分には、「なるほど」でした。
家族が事前に決まっていることを言うと思いこんでいたなど、私たちには思いつかないこと思っていると受け取られがちでしょうが、おそらくどの人にも意識化 できないだけでそのようなことはあるのではないでしょうか。この本を読んでこの部分が、私は自分との共通点だったので、うれしかったです。
自閉症や、自閉性障害、発達障害と言うのは自分とは程遠いと思う人も多いのでしょうけれども、この障害は、どこからが障害、とはっきり言えない状況なのです。それゆえにスペクトラム障害という名前になっています。
それが、自分の経験から実感できる貴重な本だと思いました。
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