書評「自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る」ニキ・リンコ
書評「自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る」ニキ・リンコ著 花風社 1600円(税別)
翻訳家ニキリンコさんの、アスペルガー症候群とつきあってきて、世の中とうまくやっていく方法を手に入れるプロセスを書いた本です。
いやいやおもしろい。
自分との共通点を思い知って、とても楽しめてしまう。特に、冒頭からの品川にまつわる話は、私も同じようなことを経験しているので・・・。
ただ、私の場合はニキリン コさんとはやや違っていて、知識を知ってから保温しておく(もしくは発酵する)のを楽しむのが好きなので、ここまで追求しなかっただけであるような気がし ています。ニキリンコさんのいう、「すておけ力」が私には多少あるのかもしれませんが・・・。
この本の場合、独特の語彙と、それにまつわるエピソードが満 載で、しかも花風社の社長の浅見さんとのやりとりもニキリンコさんのエッセイの合間にあり、定型発達をしている人たちと、自閉症圏の人たちとの違いがわ かって面白いです。
何よりこの二人の場合、やり取り自体が面白いです。
浅見さんがニキリンコさんの物の受けとめ方、自閉っ子たちの考え方が好きなのだろうとい う点も垣間見えて、自閉っ子の楽しめるワールドへの旅のお供にぴったりです。
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