書評「自閉っ子は、早期診断がお好き」
書評「自閉っ子は、早期診断がお好き」藤家寛子著 花風社 1600円(税別)
ニキリンコさんと対談をされていた藤家寛子さんのエッセイです。「そうだったのか!」の連続でした。
アスペルガー症候群の方は何人にもお会いしたことがあ りますが、その人の世界を語ってもらってはいなかったと改めて思いました。
藤家さんは世界はシナリオ通りに動いているわけではない、ということに気付いた 時、パニックになってしまったのです。
そして、こう思います。
「どうして今頃わかったのだろう。誰かもっと早く教えてくれたらよかったのに。(中 略)おそらく、子どものころに障害が発見されて、認知の仕方を軌道修正するのは、こんな失敗をしないようにするためだ。ところが、私はなんの指導も受けて いなかった」。
早期診断の必要性が痛いほど伝わってくる部分で、私も一緒につらくなりました。
でも私も実はそんなふうにある年頃まで思っていましたし、発 達障害があってもなくても、そういうことはあるのでしょうけれども、そこからどうやって違う見方をみにつけていけるのかを、私もガイドできれば、と実感しまし た。
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