2009年6月10日水曜日

DVの被害にあっている方とお会いするとき

  最近、DVの被害にあっている方とお会いすることが多いです。

 その際に思うのが、それまで自分が思っていたDV=加害者の夫から逃げる、という方法もいいのですが、その単純化が被害にあっている方本人にとってはつらくなることがあるかもしれない、ということです。

 どういうことかというと・・・。

 DVにあっているからといっても、加害者と被害者はつきつめると夫婦なのです。一度は、この後一生仲良くしよう、一緒に暮らして、幸せになろう、と約束しあった二人なのです。そうなると、二人の間には歴史もあるし(もちろん、DVの歴史ですが、暴力の間にはよい関係の時代もあったと当事者には思えてしまうのです)、子供もいるし、となります。

 そうなると、どうしてもすぐに離婚、夫から逃げる、という考え方にはなりにくいと思うのです。

 私は、そういう人たちには今後の人生、結婚生活を続けるかどうかを、DVの被害にあっている人本人に考えてもらうというスタンスをとっています。

 その方が、私もその方も楽だと思うからです。

 実際その方には、今後の生活のことを考えなくてはならないなどプレッシャーも多いのでその方にっては楽ではないかもしれませんが、自分の人生に向き合っていくことは、必要ではないでしょうか?

 今後の人生を考えるときに、苦しい症状やつらい症状(主に精神的なものですが)があると、考えにくいので、症状がマイルドになるお手伝いをするのが私、という役目をとらせてもらいます。

 そして、今後の人生を一緒に考えていけたらいいですね、というスタンスです。

 その方が、私には合っているスタンスのようです。

 立場が逆なら、私はそういう医者を選びたいですし・・・。

 実際にそうなれているかは、まだまだですが、今後の課題です。

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