2009年4月20日月曜日

「発達障害のある子どものきょうだいたち」

 昨日4月19日は、すくーるばくでの読書会でした。

 吉川かおり著「発達障害のある子どものきょうだいたち」がテーマでした。私はこの本はかなりいい本だと思っています。というのも、これまでほとんど注目されなかった発達障害のある子どものきょうだいたちに光を当てて、どういうことを考えているのか、発達障害のあるきょうだいとどのような生活をしてきたのか、どういう存在だと思っているのかということを書いているからです。

 中でも私が意外だったのは、この本の調査に協力した人たちはほとんどが発達障害という障害をもったきょうだいのことを「とくに他のきょうだいと違うと思わない」と答えている点です。

 私の外来にくる人の中で、発達障害の人のきょうだいで、うつ病のような方がいます。その人は、語らないのですが、すくなからずその人のそれまでの生活の中で、発達障害のきょうだいの存在が何かしらの影響を及ぼしていて、もしかするといまの状況にも影響を及ぼしているのかもしれない、と思えるのです。

 必ずしもそういうケースばかりではないということをこの本は教えてくれて、ありがたいしうれしいのです。

 ただ、今後私の外来で、やはりきょうだいの支援は必要になりそうです。その時のために、いま、子どものデイケアを開いて準備している状態ではあります。

 いずれ集団療法などができたら、と思うのですが・・・。

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