2010年9月8日水曜日

依存症治療とは何か?

またまた久しぶりの更新となってしまい、すみません。元気にしてたのだけど。

産休中、自分の仕事を振り返ることが多くなったので、つらつらと書いてみる。

しばらくは、ここ15年ほど依存症治療に関わってきてどうであったか、ということを書こうかと思う。

依存症治療というのは、医学的ではない、と私は思う。医学的とはどういう事か、からはじめないといけないと思う。

医学とはなにか、というまたまた遠大で、大げさな内容になってしまう。しかし続けることにする。

医学とは、要するに学問なのだ。あるひとつのことを他のあることと共通点を見出して、共通点のあるものに応用し、普遍化する。学問とは、そういうことだろうと私は思う。それが医療、つまり、「具合の悪いひとたちを良くする」という行動に持ち込まれたものが医学だと私は思っている。

医療の発展型が医学だ、とここではそのようにしておこう。

で、冒頭の話に戻る。

医学の話だが、もうすこし原型に戻る。つまり、医療ではどういう事が起こるのか、ということと依存症治療を比較しようと思う。

医療では、①患者さんになる人がまず生まれる。つまり、誰かが体調不良なり、精神不安なり、どこかいつもと違っているという状態をもって、治療者の前に現れる(受診)。

②その後に、治療者(現代の医療の現場の大部分を占める病院ではたいてい医者だが)によって、問診が行われ、身体の診察をうけ、検査を受け、診断が決まる(診察・検査)。

③診断が決まると、たいていは現代の医学により治療法があるものはそれを実行する。治療法がない場合は、気休めといっていいような治療をされたりする。どちらもたいていは、薬=薬物療法だ(治療)。

④その後、治療が進んで患者さんは回復する(治癒、回復、完治、寛解)。

大体このようなプロセスがある。ちなみに、医学は②と③が普遍化して体系化したものだと私は思っている。

さて、依存症治療はどう違っているのか?そもそも①の段階が難しい。

この文章を読んで、不思議に思った人!素晴らしい。ちゃんと読んでくれているので、嬉しい。

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