2009年7月13日月曜日

書評「女のシゴト道」 


  


書評「女のシゴト道」大田垣晴子著(文春文庫) 590円(税別)

最近私は女子教育に目覚めています。それにピッタリな本といえるでしょう。

ここに書かれている仕事をしている人たちは30人。女の子の憧れの仕事(ケーキ職人、動物園飼育係など)から、なぜこの仕事に女性が?というような仕事(タクシードライバーとか、銭湯経営とか)、などなどさまざまです。

へえ、と思ってしまいます。仕事は人生の縮図と思えてきます。さらに、印象的なのは銭湯経営をされている方が「若いころは思ってもみなかったような」というコメントをされていることです。つまり、思い通りの仕事をされている人はあまりいないのではないかと思ったのです。

ためしにこの本で、小さい時からずっとその仕事に就きたいと思っていた人が30人中どのくらいいるのか、調べてみました。約10人。これはあまり多いとも 言えないようです。つまり残りの70%くらいの人は、自分でも思ってもみなかったような方向の仕事をしているということです。

これが女子教育とどうつながるのかといえば、ある程度教育というかものを知っていたり、思考力があれば、自分の思いと正反対の事態に陥っても、そこから別の人生を見つけていけるのではないかと思えるからです。

この本を読んでこのようなことを考えている人はいないかもしれないのですが、こういう読み方もあるだろうと思っています。

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