2008年12月22日月曜日

医者と依存症と

医療一般 | 医療ニュース | CareNet.com国立病院医師、酔って小田急線止める…「覚えていない」

 多くの人たちは、おそらくこのような行動に関してモラルの問題、とコメントされると思うのですが、私psychoはそうは思いません。

 もちろん、モラルの問題が全くないとも言いませんが。

 おそらく記事のこの方はアルコール依存症なのではないかと思います。そうではなくて、単に罪を逃れるために「覚えていない」と酩酊による記憶喪失(ブラックアウトと言いますよね)を装っているのなら、それはモラルとして相当いけないことですが。

 実は医師は、依存症は多いようです。私の実感ですが。

 アルコール依存症は相当数おられると思います。私もこれまで勤めた病院で数々そう思われる方と会いました。まず、外来の開始時間を守れないのです。そして、すぐに患者さんを怒る、看護師さんに対してキレる、などです。

 一番困るのが、アルコールで酩酊して、事故にあってしまうことです。私が知っている中では、酔って側溝に転落して両足を骨折して手術できなくなった外科系の医師がいます。また、最悪な場合は交通事故で亡くなってしまうこともあります。

 アルコールだけではないと思います。

 新聞記事で以前に読みましたが、10数年前に東京の私立の大学病院で麻薬を過量投与して亡くなったと思しき方がいた、と記憶しています。

 なによりも、Alcholics Anonymus;AA匿名のアルコール依存症者たち、という自助グループを開設した最初のボブの職業が外科医ですから、依存症と医師は深い関連があるのでしょう。

 また、困るのが、なかなか治療を受けないことです。プライドなのか、職を失うかもしれないという不安なのかわかりませんが、医師で依存症と思われる人は多くても、実際に治療を受けているという人に私はお会いしたことがありません。

 この医師不足の中、疾患があったからと言って(アルコールなどの依存症は立派な疾患です)、すぐに解雇されることはあり得ないでしょう。後は、プライドだけ・・・。

 といっても、このプライドが厄介です・・・。もちろん、私にもありますし、プライドがあったほうが医師としてのパフォーマンス向上に役立つでしょうが、この場合はちょっと…。

 どうしたらいいものでしょうか・・・。

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