2009年1月6日火曜日

書評「親密さの罠;Be!増刊号No.17」





書評「親密さの罠;Be!増刊号No.17」 特定非営利活動法人ASK 1000円(税別)

関係依存や DV、虐待という、まさに私が外来でみせてもらっていることが網羅された一冊です。すごいなあと思いました。

私がそう思ったのは特に、当事者の方たちの手記。

「母 の前に立つと・・・生きる力がすうっと奪われる」など、当事者の方の画像となってしまうような表現が、リアルですごいのです。

親が子供に対して「自分とこの子は 違う」と思っていない(他社性の喪失)、「不健康な親密さ」と「健康な親密さ」の違いを表している図、自分のしてほしいことをしてくれないと怒るという DVのシステム、などなど、自分にもあてはまりなおかつ、そういうことだったのかとうなづけることが満載です。

中でも、自分と相手との境界を知るリストは とても大事だと思いますし、もっと、わかりやすい言葉で編集して、小学校の副読本にしてほしいと思える本です。

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