【11 月21日】疲労または産後の症状のために日常役割機能が制限されている女性には、仕事上のストレスを減らし社会的支援を増やす方法に関するヘルスケアカウ ンセリングが有益であろうという、前向きコホート研究の結果が、『Annals of Family Medicine』11・12月号で発表された。 「初めて母親になった女性が職場に増えていることを考えると、女性の産後の健康と順調な職場復帰を促進する個 人的および仕事上の因子を理解することが重要である」と、ミネソタ大学公衆衛生学部(ミネアポリス)のPat McGovern, PhD, MPHらは述べている。「従来の医学的な見方では、産後期間とは、生殖器官が非妊娠状態に戻るのに必要な出産後の期間であり約6週間かかる。多くの医師 は、この期間を、産後検診を1回受けることが推奨される以外にはほとんど支援の必要がない時期だと考えている」。 本研究の目的は、出産11週後の就労女性の産後の健康に関連のある、個人および仕事に関連する因子を検討することであった。 治 験責任医師らは、2001年に出産のため入院中であったミネソタ州の母親817名を研究に登録し、産後5週目と11週目に電話で聞き取り調査を行った。参 加基準は、18歳以上であること、就労者であること、英語を話すこと、および単胎出産であったことであった。治験責任医師らは、操作変数を含む多変量モデ ルを用いて、女性の身体的および精神的な健康ならびに産後の症状に関連する、個人的特性と雇用特性を推定した。 産後11週の時点で、661名の母親(登録例の81%)が完全な聞き取り調査に回答した。半数(50%)の母親が職場に復帰しており、43%が疲労を報告した。報告された出産関連症状の平均数は4.1±3.2であり、最も多く報告された症状は疲労であった。 健康アウトカムの改善と有意に関連した因子には、受胎前よりも良好な健康、出産前の気分障害の消失、職場および家庭での活動の十分な調整、職場および家庭でのより良い社会的支援、ならびに仕事上のストレスの減少が含まれた。 「産 後の女性は疲労度ならびに精神的および身体的な症状に関して評価を受ける必要があることを、この知見は示唆する」と研究の著者らは述べている。「疲労また は産後の症状のために日常役割機能が制限されている女性は、ヘルスケアの臨床家から、仕事上のストレスを減らし職場および家庭における社会的支援を増やす 方法についてのカウンセリングを受け、症状を治療するために断続的な育児休暇や療養休暇を取れるよう認定してもらうことが、有益であるとわかるであろ う」。 本研究の限界には、人口統計学的および収入のレベルが類似する女性にしか一般化できないこと、症例対照デザイン ではないこと、母親の産後の健康のみを検討し父親の健康については検討していないこと、配偶者またはパートナーの家の中での手助けや、乳児の世話を手伝う ための育児休暇の利用についての具体的な評価尺度を組み入れなかったこと、ならびに単回帰分析で複数の変数を検討したことが含まれる。 「産 後11週の時点で、これらの就労している母親には依然としていくつかの出産関連症状がみられたことは、引き続き休息と回復が必要であることを示している」 と、研究の著者らは結論づけている。「産後の評価には、不安およびうつ病に関するスクリーニングならびに仕事上のストレスに関連するものを含めた疲労およ び他の身体的症状の評価を含めるべきである。医師は、職場復帰計画およびFMLA[育児介護休業法]の下での断続的休暇の必要性の見込みについて、女性と 話し合うべきである」。 米国立労働安全衛生研究所が本研究を支援した。研究の著者らは関連のある金銭的関係はないと公表している。 |
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