2008年6月30日月曜日

精神鑑定

 
精神鑑定にとって、これまでの常識を覆すことが起こりつつあるようです。



判断分かれる精神鑑定 難しい法的な評価

記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2008年6月30日】

 茨城県土浦市の3人殺害事件で27日、無罪を言い渡した水戸地裁土浦支部の判決は公判中に行われた精神鑑定を重視、心神喪失で刑事責任能力はないと判断した。だが精神鑑定の扱いをめぐっては最近、裁判所によって判断が分かれている。

 最高裁は4月の傷害致死事件の判決で「合理的な理由がない限り(専門家による精神鑑定結果を)十分尊重すべきだ」とする初判断を提示した。

 東京都渋谷区の短大生殺害、切断事件で兄の元歯学予備校生に対し、東京地裁は5月「死体損壊時は多重人格状態で、心神喪失状態だった」と結論づけた精神鑑定を認定。「殺人を有罪、死体損壊は無罪」とし、鑑定重視の姿勢を示した。

 一方、渋谷区の夫殺害、切断事件で東京地裁は4月、「心神喪失」とした鑑定に縛られず、犯行前後の行動などから「完全責任能力があった」と認定した。

 精神鑑定の扱いについては「精神医学を法的に評価する司法精神医学がまだ確立されてない」(ベテラン裁判官)との意見があり、大きな課題があるのが実情。

 来年5月から始まる裁判員制度では、一般市民が責任能力の有無を判断することになる。鑑定はその指針になる重要な判断基準であり、分かりやすい鑑定が今後ますます求められている。



(以下、psycho)

 精神鑑定はなんのためにするのでしょう?それは、刑事事件の被告が事件を起こした時に精神的に異常をきたしていたかどうかを、事件後に(起訴後が多い)専門家が判定し、被告の人権を守るためでしょう。すくなくとも、私の解釈ではそうなってしまいます。

 しかし、それでいいのでしょうか?

 誤解を受けるとしても、私はそれは違うのではないか、と思うのです。もちろん、刑事事件の被告の人権を無視しなさい、と言いたいわけでもありません。

 少なくとも、犯罪をしてしまったらその罪は償うものでしょう。精神に異常をきたしたとしても、それは別の問題であって、犯罪をしたという事実と一緒にしないほうがいいのではないか、ということです。精神鑑定は、私のこの主張では、あまり意味がないのではないか、と思えるのです。

 それに、刑事事件の被告(=加害者)の人権は守るべきだとしたら、同じくらい被害者の人権も守らないといけないのではないでしょうか?








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