2008年6月24日火曜日

日本の医師数

医学部の定員が増えるそうです。お医者さん、増えるといいですよ・・・ね。

2008/06/24(火)

No.M003788

医学部定員、500人超増 最多時の8000人台回復へ 骨太の方針に明記

政府は20日、地方などで深刻化する医師不足対策として、大学医学部の定員を過去最多だった約8300人の水準並みか、あるいはそれ以上に引き上げ る方針を固めた。2007年の定員は約7600人で、07年に決めた緊急医師確保対策などで08年は約7800人に増えたが、さらに500人超上積みす る。大学施設や教員の受け入れ体制を考慮しながら、今後10年程度かけて段階的に増員する。

月内に閣議決定を目指す「骨太の方針2008」に、定員を過去のピーク時並みの規模に増やすと明記。それでも対策が不十分と判断した場合は、ピーク時を上回る増員を検討する内容も盛り込む方向だ。

舛添要一厚生労働相は20日夕、福田康夫首相と首相官邸で協議し、具体的な増員の規模や時期については、政府の社会保障国民会議が今後まとめる医療費の将来予測などを踏まえて検討を進めていくことで一致した。

舛添氏は新たな医師養成の在り方を検討するため、厚労省内に検討チームを発足させる考えも示した。

政府は将来的な医師過剰や医療費増大を懸念して1982年に医師数を抑制する方針を決め、医学部入学定員は81年の8360人をピークに減少。97年には「引き続き医学部定員の削減に取り組む」と閣議決定した。

地方のほか産科、小児科や救急医療の医師不足が社会問題化したことを受け、厚労省、文部科学省などは2006年、一部の大学医学部での定員増を認めたが、その際も削減方針をあらためて確認していた。

(記事提供:共同通信社)

  

 以下のデータは、厚生労働省の医師の需給に関する検討会(第二回)から、ネットに掲載されていたものを抜粋しました。(psycho)





日米の診療科別の医師数の比較(1)

米国の診療科別医師数 日本の診療科別医師数
Internal Medicine 161,921 内科 74,704
Pediatrics 66,623 小児科 14,481
Family Medicine 64,701  
Psychiatry & Neurology 45,444 精神科 15,460
Radiology 38,132 放射線科 4,710
Obstetrics&Gynecology 37,057 産婦人科 12,400
Surgery 35,403 外科 23,868
Anesthesiology 32,531 麻酔科 6,087
Orthopaedic Surgery 21,478 整形外科 18,572
Pathology 20,560  
Emergency Medicine 19,607  
Ophthalmology 18,385 眼科 12,448
Urology 10,512 泌尿器科 5,941
Otolaryngology 10,165 耳鼻いんこう科 9,174
Dermatology 9,814 皮膚科 7,628
Physical Medicine & Rehabilitation 6,604 リハビリテーション科
(理学診療科)
1,456
Preventive Medicine 6,491  
Plastic Surgery 5,863 形成外科 1,650
Thoracic Surgery 5,693 呼吸器外科、心臓血管外科 3,546
Allergy&Immunology 4,275 アレルギー科 186
Neurological Surgery 4,241 脳神経外科 6,241
Nuclear Medicine 3,880  
Medical Genetics 2,121  
Colon & Rectal Surgery 1,317  
  消化器科(胃腸科) 9,655
  循環器科 8,381
  呼吸器科 3,207
  心療内科 635
  小児外科 613
  リウマチ科 536
  こう門科 352
  美容外科 290
  性病科 29
  気管食道科 17
  その他等 7,307
State Tatals 632,818 日本総数 249,574

日本の診療科名は、医療法において広告することができると定められた診療科名。
米国の診療科名は、American Board of Medical Specialtiesが認定する24の基本領域。
日本と米国の人口比は概ね1対2.3である。
日本の診療科別医師数:平成14年医師・歯科医師・薬剤師調査の医療施設従事医師の主たる診療科名より
米国の診療科別医師数:American Board of Medical Specialtiesの2004 ABMS Annual Report & Reference Handbookより
日米の診療科名が対応すると考えられるものを並べて示した。
精神科は、神経科、神経内科を含む。
産婦人科は、産科、婦人科を含む。



(以下、psycho)
 
 厚生労働省が、何とかして医師不足を解消しようとしているのがわかります。大事なことですから、当然と思います。
 でも、この二つの資料を読んで不思議だと思うことがあるのです。

 ひとつは、毎年7000人から8000人前後を増員して医師過剰にならないのか?ということ。医師過剰になったとき、厚生労働省はどうするのか?いいえ、その前に医師過剰にならないような方法はもうとっくに考えてあるんでしょうね?ということ。
 そのような、予測なしの行動は税金を使っている以上、ありえないでしょうね。私の杞憂と思いたいです。

 もうひとつは、私が研修医のころにも日本の精神科医は1万5千人と言われていました。それが全然増えていない、これはなぜ?ということです。確かに、精神科はあまり人気がないかもと思われる方も多いでしょう。しかし、H大学精神科などでは毎年10人以上も研修医が入局していた時代が続いていましたし、他の大学でもそのような大学はありました(例;広島大学精神科はガンと精神科を関連させた人気の研修科でした)。
 確かに、亡くなるお医者さんも多いでしょう。でも、10年以上全く増加していないというのは、何かおかしい感じがしてしまいます。
 私の考えすぎかもしれませんが。

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