2008年11月24日月曜日

書評「自閉っ子は、早期診断がお好き」






書評「自閉っ子は、早期診断がお好き」藤家寛子著 花風社 1600円(税別)

 ニキリンコさんと対談をされていた藤家寛子さんのエッセイです。「そうだったのか!」の連続でした。

 アスペルガー症候群の方は何人にもお会いしたことがあ りますが、その人の世界を語ってもらってはいなかったと改めて思いました。

 藤家さんは世界はシナリオ通りに動いているわけではない、ということに気付いた 時、パニックになってしまったのです。
 そして、こう思います。
 「どうして今頃わかったのだろう。誰かもっと早く教えてくれたらよかったのに。(中 略)おそらく、子どものころに障害が発見されて、認知の仕方を軌道修正するのは、こんな失敗をしないようにするためだ。ところが、私はなんの指導も受けて いなかった」。
 早期診断の必要性が痛いほど伝わってくる部分で、私も一緒につらくなりました。

 でも私も実はそんなふうにある年頃まで思っていましたし、発 達障害があってもなくても、そういうことはあるのでしょうけれども、そこからどうやって違う見方をみにつけていけるのかを、私もガイドできれば、と実感しまし た。

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