2008年7月17日木曜日

万能な医者?! 

医学は万能ではない、という事だと思うのですが・・・。



《初診、くも膜下出血6.7%見落とす CT実施せず 脳神経外科学会調査》

記事:毎日新聞社提供:毎日新聞社【2008年7月8日】

くも膜下出血:初診、6.7%見落とす CT実施せず--脳神経外科学会調査
 
くも膜下出血の患者のうち、脳神経外科医以外が初診した6・7%が風邪などと診断され、事実上、病気を見落とされていたことが7日、日本脳神経外科学会の調査で分かった。患者が軽い頭痛しか訴えなかったことなどから、くも膜下出血を発見できるCT(コンピューター断層撮影)を実施していなかった。同学会は「軽い頭痛の患者全員にCTを行うわけにはいかない。現代医療の限界とも言える」としている。
 同学会学術委員会の嘉山孝正・山形大教授らが、宮城県と山形県の2病院で、脳神経外科のカルテ全491例を調査した。
 宮城県は07年1月-08年5月が対象。198例中37例が脳神経外科医以外で初診を受け、うち10例(5・1%)が風邪、高血圧、片頭痛などと診断されてCTを受けず見落とされた。10例すべてが再発し2例が死亡した。
 山形県は96-05年が対象。専門医以外の初診は293例中48例で、23例(7・8%)が見落とされ、すべてが再発し2例が死亡した。
 見落とし計33例のうち17例は、くも膜下出血の常識に反して発症時に軽い頭痛しか起きておらず、委員会は「専門医以外では他の頭痛と区別できない」と指摘。他の16例も「診断が難しい例がある」とした。山形県では脳神経外科医でも見落とした軽度頭痛の患者が1例あった。
 米国では5-12%の見落とし率という報告がある。嘉山教授は「くも膜下出血の診断は難しく、完ぺきな診断はできない。現代の医療でも見落としは不可避という現実を周知し、脳ドックの普及など社会全体で対策を考えるべきだと思う」と話している。【奥野敦史】

(以下、psycho)
 
 医学は万能ではなく、医者も万能ではないことを、証明したものだと思います。

 私は、それは当然だと思いますし、そういう状況にむしろほっとします。

 万能である学問は進歩の余地がないです。だから、医学はこれからも進んでいく可能性のある学問だと私は思うのです。いや、学問、というよりも、そういうものだと私は思います。そう信じたいです。

 万能である医者などいないことにも、私はほっとします。だからこそ、医者が人間でよかったわけです。裏返していうと、信用できる医者(=相性のあう医者)もいるし、なんだか信用ならない医者(=相性のあわない医者)もいるわけです。診断できるかどうかは、大変な専門知識と経験を要するのですから、当然でしょう。

 むしろ、6.7%しか見落としがないことについて、わたしはほっとします。

 万能であることは、万能でない自分とあいそうにないのです。

 でも私も、体調が悪いときは、いい医者(=自分と相性のあう医者)に診てほしいのですが・・・。

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