2008年7月27日日曜日
「ついていったらだまされる」
多田文明著「ついていったらだまされる」(理論社、写真)を読みました。
私は、理論社のよりみちパン!セというシリーズが大好きなんです。中学生以上、とあるので、読みやすいし。
我が家で月に一回主催する読書会でも、よくこのシリーズでやっています。
で、この本ですが。
初めての物事に出会った時の私の思考というのが「へえ」なんですね。それが、存分に出た本です。面白い、というか、それって、ありなんだ・・・という感覚でしょうか。
例えば、著者のお仕事。「キャッチセールス評論家」ですよ!?それって、命がけだろうなあと思って、驚くやら、それが仕事になるんだ・・・と感心するやら…。
この本は「どうしたら、あなたを狙ってくる人たちに対して騙されないようにするか」という視点で書かれています。その結論は、「疑問に対して、思考を停止しないこと」です。
≪疑問を持ち続けられないのはなぜ?
「どうして?」という疑問を持ちながらものごとを深く考えない人は本当に多い。詐欺の被害にあう人があとをたたないことからも、それがわかると思う。多くの人はどうして、疑問をもち続けることができないのだろうか?結論から言ってしまえば、それは、ものごとを深く考えないことのほうが、楽だからだよ。≫
(本文202ページより)
どきり、とします。
どうして、この人は見ず知らずの自分に優しいのか、など考えるよりも、その優しさに浸かっているほうが確かに楽そうです。
それを著者は言いたいのです。そして、それがあることで、身を守ることができる、と断じています。
私もその通りだと思います。
自分を振り返っても、そういう傾向があるわけですし。
ただし、これをどうやって子供に伝えるか、難しいと思います。あまり「なぜ?」ばっかり言われても、日常生活で、私が我慢できないし。
バランスを取って生きていくことの難しさというか・・・。
お勧めの本です。
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