2008年8月15日金曜日

摂食障害の拒食型の人たち

考えすぎ?「私はメタボかも」成人女性3割 熊本市の研究所アンケート調査

記事:毎日新聞社 提供:毎日新聞社 【2008年8月14日】

アンケート:考えすぎ?「私はメタボかも」成人女性3割 熊本市の研究所調査 /熊本

 熊本市内の成人女性の3割が「自分はメタボリックシンドロームか、その予備軍」と思っている--。肥後銀行系のシンクタンク、地域流通経済研究所(熊本市)が実施した「ヘルスチェックに関するアンケート調査」でそんな結果が出た。

 調査は、腹囲と血糖値などのデータを組み合わせて判断するメタボリックシンドロームの認識などについて、5月に郵送アンケート方式で実施。同市内に住む経済研究所の女性モニターが対象で、443人(回収率88・6%)から回答を得た。

 「自分がメタボリックシンドロームか、その予備軍と思うか」と尋ねた質問で「思う」と「かもしれない」の合計は31%だった。数字は年代とともに上がり、40代で30%を超え、最高は60代の42%だった。

 一方、既婚者330人のうち、夫が「該当者か予備軍」(「かもしれない」を含む)と思っている人は45%だった。特に40代では58%の妻がそう評価していた。他の年代は、20代29%▽30代43%▽50代46%▽60代34%。

 06年度の県民健康・栄養調査報告書によると、県内のメタボ該当者と予備軍の合計は男性46%、女性21%。調査では、夫に対する評価は実態に近い数字だが、自分に対する評価は実態より数字が高く、経済研究所は「自分のことを心配しすぎているようだ」としている。【笠井光俊】


(以下、psycho)

 この記事を読んで、ふと、摂食障害をもっている女性たちを思い出しました。彼女たちは、ほぼ全員「自分は太っている」と言います。たとえ、身長が160センチ台で、体重が20キロ台になろうとも。

 いわゆる「拒食症」の女性たちといえましょうか。摂食障害の拒食型とここで言っておきましょう。

 この記事の熊本市の女性たちのもののとらえ方(=認知)と、摂食障害の拒食型の人たちの認知に、共通点があると私には思えます。

 もっと言うと、日本全国の女性たちにそのような認知の仕方があるのではなかろうか。私にはそう思えるのです。

 これは私の日々暮らしているうえで感じたことなので、統計を取ると違うのかもしれません。とりあえず、提言というか、それにとどめますが・・・。

 摂食障害の拒食型の人たちの認知は、訂正がきかず、ほとんど妄想と私には思えます。そういう状況を「頑固」と言っていいのか(精神医学的に)わかりませんが、私自身との共通点があって、外来で、そういう方たちと会うと、自分との対決のようになってしまい、私が感情的につらくなります。

 おそらく、外来に来てくれた摂食障害の拒食型の人たちも、私に対してそう感じるのではないでしょうか。その根拠としては、私の外来に摂食障害の拒食型の人たちが受診してくれても、やがて、外来に来なくなってしまうのです。

 私自身にも、「自分は太っている」という考えがあり、「なんとか、やせなきゃ」という思いがあります。だからかもしれません。

 もっというと、私は自分自身が摂食障害だなと思った時期があったので、とくにこのような事態に陥りやすいのかもしれません。

 だとすれば、私は、摂食障害の拒食型の人たちの治療というか、回復の伴走者にはなりえないわけです。ちょっとさみしい気もしますが、人間にはできることとできないことがあるので、仕方ないかもしれない、と言い訳です・・・。

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