2008年8月24日日曜日

古くなった!

 リスパダールという向精神薬をご存知ですか?平成8年に日本発売となり、非定形抗精神病薬の先陣を切ったというお薬です。

 psychoは、このお薬が発売になった年に精神科医になりました。それ以前は別な科にいたのですが。

 先日、このお薬の特許が切れた、ということで、ジェネリックが発売になったのです。それを見た時「私も古くなったものだ・・・」と、ある種の感慨にふけりました。薬だけじゃなく、人間も古くなるのです。時間が流れている以上、仕方がありません。ちょっと、さみしい時もありますが。

 そんな中、研修医の先生(2年目)とお話しする機会がありました。将来、どこの科を専攻するか、悩んでおられて、精神科もその中に入っていました。
 
 私にもそんな時期がありました。が、私は本当にひねくれ者だったので、まわりのアドバイスというものに耳を傾けることは少なかったような気がします。周囲の人には悪いことしたかもと、今は思いますが・・・。

 私はそんな研修医の先生に、まあ私で役に立つことがあれば、ということで、私の経験ではどこの病院で研修するとよかったとか、そのような話をさせてもらいました。

 大した話でもないと思ったのですが、とても喜んでもらえました。意外でしたが、研修医の先生は情報があったとしても、自分自身にその場所があっているのかが分からず、苦しいようでした。私は、「先生と交流があって思うのは、どちらかというと、慢性疾患の人との付き合いが向いていると思う」といって、その上で、私の知り得ている先輩諸先生の話をしたのが、よかった、と言っていただけました。

 これも、私とその研修医の先生の、なんというか、相性というか、波長があったからよかったのだろうと思います。もしも全然相性も波長も合わない人から「あなたはこういう人だと思う」といわれても、うっとうしいかもしれませんし。

 まあ、古くなると、新しい人たちと話も出来て楽しみが増えます。なんだか、おばあちゃん的ですが。
 

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